コスモス/結城 希
 
広い広い宇宙のなかで
たくさんの小さな奇跡的な偶然が重なり合って
僕らは生を得ることができた

そうしてほんの小さな天体の衝突なんかで
いつでも滅び得る、
――そんな危うさの淵にいる

それでなくても
異常気象や
地震、竜巻、雷、……。
ましてや、たった一度や二度の、年間平均気温の上下に
翻弄されながら、生きている。

僕らは ちっぽけだ。

弱々しく、ちっぽけな葦なんだ

でも、ただの葦ではなくて
考えるだけの葦でもなくて
支え合える 葦なんだ

踏み潰されても、
また立ち上がれる しぶとい葦なんだ
引きちぎられても、
また再生する 強靭な葦なんだ

そして 何かを失っても、
補い合い、励まし合い、
手を取り合って、
共に生きていける 葦なんだ

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