春のひととき/番田 
 
ら 何でもないことが
自分ですらない その時に見えた気がした
出て行くのだろう 向かう所すら無くして
海があるのだという所まで



夢のある所など忘れた
そして 私は 消滅するのだろう
綺麗な花を見つけた 庭に咲いた
砕け散る青い夢の中で
時を漂う強い風の中で
一本のチューブを 私は垂らさせられながら


消えた 静かな 思いの中から 
私は 見た たぶん それを
きっと 見ていた何かにさせられた 私は
魚を 意味の中に ひとつ 想像させられた
夜を流れる その 夢の途中で


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