春のひととき/番田
ら 何でもないことが
自分ですらない その時に見えた気がした
出て行くのだろう 向かう所すら無くして
海があるのだという所まで
*
夢のある所など忘れた
そして 私は 消滅するのだろう
綺麗な花を見つけた 庭に咲いた
砕け散る青い夢の中で
時を漂う強い風の中で
一本のチューブを 私は垂らさせられながら
消えた 静かな 思いの中から
私は 見た たぶん それを
きっと 見ていた何かにさせられた 私は
魚を 意味の中に ひとつ 想像させられた
夜を流れる その 夢の途中で
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