愛について/森本隼
 
結婚してください
って、
言ったの


(弱音は吐かないよ、
君が不安になるからね。
ぼくがしっかりしなくちゃ
ぼくが、しっかりしなくちゃ。


君は自分が正しいといつも思ってる
それをぼくに強要する
(ぼくがしっかりしなくちゃ
ぼくがしっかり、しなくちゃ)
従わないと離れてくと思ってた
でもさ、怒りさえ通りこして冷めちゃって
不満とかよりウザかった
そら終わるよね

結局ぼくはあなたを幸せに
できなかった(と思う)(いや、そうだろう)(どうでもいいじゃん)
けど、
得たものはあって
君の言ったことも正しいことも
あったんだ
あれから少しは大人になったぼくは
優しさを覚えた そしてだからこそ
愛されてたんだと確信が実感としてあるし)

今でも忘れない
初めて付き合ったの私
何もかもが初めてだったの
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