頭の休憩/番田
私は凝視していた
見つめていた 川を 流れの中で
だけど いつも時はそうではないことを望んだのだ
取り巻いていた 街だけが
いつのことだったろう
少なかった 得たものばかりが
失ったものばかりが目につくけれど
一体どこに行くのだろうか
誰もいない 今日は
一人 私だけだ
寄せては返す波を見ていた
そこには風だけが吹いていた
自由さを考えの中から忘れさせられた
職場を 私は後にしたばかりだった
きっと 私は 終電に乗り損ねた
何だったのか それは 一体
私が風の中で 見ていたものは
すべて きっと 観念だったのだ
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