【批評祭参加作品】この世界を特別だと思ってる人たちへ(相田さんへのレス)/小川 葉
 
いて考えるべき人が、
いつもそこに用意されているからである。
わたしのように、あなたのように。

だからこそ、詩人は煩悩から解放され、
書くべきことを書き、
またそれを読み、批評する人は、
なぜそこに煩悩がないのか、その理由を、
しっかりと検証するべきである。

この世界に循環があるとしたら、
そういうことなのではないのだろうか。

詩、以上に、
批評が難しくなってはならない。

同時にこれは、こう読むべきだと、
決めつけてもならない。

そして、詩はもはや、
このように書くべきだと、
決めつけられるものでもない。

なぜなら世界は、
そのようにあるのだから。
そのようにしか、
ありえないのだから。

あらかじめ、
そのようになるように。
でなければ、きっとここに、あなたはいない。
たぶん、わたしも。
 
 
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