詩人の血/hossy
 
まがい物を集めて作り出す
卑俗をてらう一編のオブジェ
動き出す断絶に
彼らは喝采を送る

訳知り顔は壁画の奥行き
ただ数ミリの化学物質
声もなく叩く衝撃は
驚かすだけの技法に過ぎず

ドアを開け放て
声を振り絞れ
そして厚い仮面を被れ

皮膚は焼けただれ
分厚いケロイドになり

用無しの醜い皮
意味深げな凹凸
陰影

噴出した脳味噌の気高い色合いに
精神という名の濃密なうごめきに
吐き気を隠し
目を開くこともなく

彼らは喝采を送る

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