生えて来ていた弥生/小池房枝
 
て爪先立ちのバレリーナのよう
 
クッキーをひとからもらってうれしくて押入れにそっとしまいこんでる

ささやかなものをたくさん見てきた日 次はあなたに早く会いたい
 
田の水を抜く時分にはオタマらの干からびセンベが出来るものです

掬い上げた小魚ぴちぴち網越しに掌の中で跳ねてうれしい

読み手ごと数多の読みを受け止めて尚も賢治はただ賢治である

アネモネが咲くから風が立つのだろうあべこべでもいい春の相聞


三日月は桜に遊び桜らは三日月挿頭(かざ)す代わる代わるに

空き缶に菜の花一茎「なっちゃん」の笑顔も妙に得意そうです

ブルーナイル、ブルーラグーン
[次のページ]
[グループ]
戻る   Point(2)