雲にのったポポ/みつべえ
 
いのよ。ママと二人きりなの」
「ややっ、失言だったな。柄にもないこと言うんじゃなかった。ごめんよ」
雲は、お詫びのつもりか、話題を変えるためか、急に歌をうたいだした。

虹の下には何がある
虹の下には大切な
思い出がうまっているよ
朝昼晩をなんども過ぎて
海山川をいくつも越えて
ほりだしに行こうぜ
リュックサックしょって
ああ 雲をつかむよな話だな

「きゃあ、ステキ。雲さんって、いい声」
ポポは拍手をした。そして言った。
「それで思いだしたわ」
「えっ、なにを?」雲が怪訝そうに訊ねた。
「あたしね、むかしママにきいたことがあるの。パパはどこにいるのって」
「ふ
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