言葉は凍る/寅午
 
言葉は凍る
きみに投げかけた ぼくの言葉が
きみの瞳の、
冷ややかな光に
きみの心にとどくまえに
きみを思う、
ぼくの一心の言葉は
一敗地にまみれ、風の餌食

冬の日
空回る、
ぼくの思いが
時の坂をスリップして
穴のなかで
光ったような気がして
ぼくはきみの姿をさがす
おもいがけず、天の花をよそおった街角に

戻る   Point(2)