猫と俺/田園
低空飛行を続けた俺は、明日から来なくて良いよとお偉いさんに言われた。
反省…?怒り…?否。
まず思ったのは猫のメシが買えねえなあ、と言うぼんやりした事だった。
その猫は、典型的、漫画の様に段ボールに入れられ、道の隅に居た。
全く、ブサイクな猫だった。
雑種に違いない見た目。
汚れてもう泥のこびりついた体。
心なしか目が疲れているように思った。
俺は何故か分からないがそいつを拾って、帰路についた(疲れていたのは俺かもしれない)。
そして今。
アパートの一室に猫を見つつ、あぐらを書いて座っている。
そのアパートはペット不可なのだが、暗黙の了解か何か知らないが、ちらほらと動物を
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