はこ/小川 葉
 


はこにはいって
きみはやってきた
とおいそらから

はこをあけるまで
そのすがたは
きみにもわからない

さしだしにんは
くうらんだった
そこにわたしとつまの
なまえをしるした

きみのなまえも
そこにかいた
あるべきように
そこにいた
わたしたちの

はこはそらに
かえっていった
あたらしいひとを
はこぶために


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