「反・男尊女卑」/田園
「反・男尊女卑」
うつろなる
うつろ、なえる
うろうろなる
うつらうつらなる
彼の者、朴訥なりて
ええ彼は朴訥でしたので
私が代わりに語りましょう
彼は勇猛ではなかったけれども
必死で働き酒を飲みました
次の日も同じことをしました
また次の日も次の日も
それをマンネリスムと笑うのならば
残念、私とは畑が違う
彼の中に神を見ました
「休日返上」と唱えていました
いまやもうそういったモノを良しとすると
死にたがりが増えるので止めますが
「生涯現役」といえば、なあ
なりたいだろう
私もなりたい
彼はすでにその域にいたのに
自慢の一つもしませんでした
手記は、書いているようです
だいぶ経ちました
彼が生まれてから
遅れて私が生まれてきてからも
戻る 編 削 Point(0)