涼子、溶解/ゴースト(無月野青馬)
{引用=
崩れる
崩れ落ちる
私の
下半身を見ている
夜遅く
変容する
誰からも知られない場所で
私の過去、現在、未来
誰にも知られない場所で
蛙が溶ける
私の隣で
鴉が墜ちる
私の隣へ
誰にも知られない場所で
誰にも知られないままで
私の周りには何も無い
本質を持つ者を知らない
寄り添って居るのは虚無の体感
寄り添って来るのは虚無の体現
肉体を
動かさないから
必要の無い骨が溶ける
私を支える私が溶ける
末期の私は
欲望の終わりの場所へ
寂しさを終わらせたつもりでも
欲望を終わらせたつもりでも
未だに
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