ミゾオチ/
石川和広
黒服の列から
ぼくは
はなれていく
ひとりになりたいんじゃないで
力一杯空き缶踏み潰す
泣いている人が
追い掛けてくる
もう少し一緒に
いてあげて、と
公園からのガキの泣き声が不意に新しく感じたし
それ以外は、ごめん、何だか
ミゾオチのざわめきが勝つから
みんなと一緒にいるのキツイ
笑い合える相手がもしいて
泣き合える人がいる
より
はげしいざわめきは
赤
僕のなかで祭られ崩れる顔顔
大丈夫じゃない自分
に気付く自身は大丈夫
飛行機の音
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