そのときの君は違っていて/かのこ
プールで煙草を吸っている男の子の夢を見た。
あんまり好きじゃないと言っていたのは春。
べつに好きじゃないと言われたのは春。
白と黒の灰が水面に落とされていた。
次に何が起ころうとしているのか
考えようともしない
わたしはただ只管に掻き続ける、
クロール、人間のすることじゃなかった。
次に何が起ころうとしているのか
考えようともしない
明日はギターで踊る、
踊る踊る踊る、きっとそうに決まってる。
底が抜けて、
あ、誰かが笑った。
電車の揺れるリズムに、
似ていた気がする。
大人っぽい仕草は、
いつもどこを泳いでいるのか。
思わず好きになりそうだった瞬間を
跳ね飛ばして香ったのだなぁ。きっとそうに決まってる。
そうに決まってるんだから、ぎゃはははははははははははははは、
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