1ビットにもみたない手紙/ねことら
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ケータイてふしぎ。緑やら黒やらちいさくひかる固まりを手にとりそれぞれの速度でひとは文字をなだれこむ。きみの分身をうすくふりつもらせる。地上絵はモザイクのこうずいみたいで。ひかり、おと、ことば、でんぱ。でんぱ。ひとからひとへ交わされる電波のいろはなにいろですか。きみはただしいものをちゃくしんしていますか。眼に見えぬでんぱでありますがそのなかから正しいものを選び取りちゃくしんし文字化してきみの眼前にくりひろげられるのがこの文字列であるわけでそれは確率の高い奇跡です。きみに正しくちゃくしんされているか画面の向こうで不安げなひょうじょうをしてたちすくむ無数の私がみえますか/み
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