異邦人/天野茂典
 

  霧島でぼくはみた
  噴煙を上げる裸の火口
  阿蘇の大地で噴火するけむりのたかさを
  草千里の池の淵から
  ぼくらの地球は時計仕掛けのオレンジ、
  のようにささやかな地異をかくしもっているのだ
  それは60兆の細胞をもつぼくら人間の脳髄から
  足指までの生命活動のようにヒマラヤなのだ





           *『時計仕掛けのオレンジ』キューブリック監督作品邦訳名

             2004・11・01
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