ながいよるにためいきのようなことばがこぼれる/
ベンジャミン
かなしいと つぶやいたはずの くちびるが
さびしいと きこえてしまいそうな よる
しずけさは するどい はもののかたちをして
よわいわたしの かんじょうを なぞる
けれど ふるえるゆびさきは それでもまだ
たてとなる つよいことばを さがす
まるでそれが いきることと ひとしいことだと
このからだに おしえるようにして かく
まだ やみのなか そんなことばだけが
ただ まぶしく ひかっている
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