UNTITLED#5/折口也
 
「        」
無言が心地いい
こんな雨の夜には
余計な音はいらない

閉ざされた部屋は
雨に流動されながら
箱舟のように
境を揺らぐ

だんまりと
時はつらなる
記憶が曖昧になる
雨の幻灯に

無言の中
ひそむ意味を嗅いで
ただ雨に
「        」

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