UNTITLED#2/
折口也
夕暮れに雑踏の影が行き交う
ビルの窓に
バスの車窓に
黄昏れの輝きが溢れだす
すれ違う人の視界にも
夕暮れの雑踏の影に紛れて
何だか行く先を忘れてしまったよ
そっと見上げていたら
光のうつろう儚いひと時は
人生が透けて見えるだろ
夕暮れが雑踏の影を演出する
真昼の明晰な光は冷た過ぎる
ちょっと影があるほうが
より美しいって事あるだろ
だからもう少しこの時間に留まろう
黄昏れの輝きが溢れるこの時間に
戻る
編
削
Point
(3)