作り置き/
朧月
新鮮な魚はウロコをむかれて
真っ赤っかに 血に染まりながら
大きな目をぎょろりとさせていた
それを真っ二つに
切って 切って 切って
太い骨なんかごりごりいわせて
海で泳いでいたんだよなあ
それも想いながら
みんなすきだから喜ぶな
それも想いながら
大きな魚は私の目から
胸にしまわれた
再び食卓で出あうのは
あいつなのかな
なんてお鍋をみながら でかける今
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