十七歳/アオゾラ誤爆
朝
朝
逃げ出したかった朝
またあした
またあした
またあした
指紋をつけてしまって
誇らしげにまわりあるくせまい職員室
まるで
すべてが本のようにしまわれているなら
髪を洗う
数ある昨日ではなくて
わたしにも来るだろうあしたを
抱きしめてあげる
うたう
大好きな歌を
うすむらさきの煙の中で
わたしの遅いあゆみで辿った
でも忘れてもさし支えのない場所
またあした
もう一度
またあしたも
もう一度
うたう
からだじゅうで旅する
そうしてようやく縫い上げる
一枚の絵
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