様々なるアイロニー/瀬崎 虎彦
 
からだちぎれるように
いたいのはこころで
この季節は教壇に立つ身には
余りにも辛いことが多い

さて人生は思うようにいかぬ
その大海に放たれる君たちを
信用していないわけではないのに
心配しているわけである

私もままならぬ生き方をし
君たちもそうするであろうし
君たちと私以外のすべての人が

そのように様々なるアイロニーを
生きていくしかないのだと
教壇に立つ僕は気づかなかったのか
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