性交/天野茂典
 
ル・ザムザのように。一夜にして変身するのだ。より宇宙に近づくために。ぼくたちはどこからきてどこへゆくのか、体感するために。人間は宇宙の産物なのだから・・・・。けっして神などではない。男と女の性差も、動物と植物の差異も人
ゲノム計画・DNAシフトによって既に判明していることもある。水は隕石が、宇宙から
運んできた。その水で人はできている。女は沐浴する。髪を洗う。髪は女の命だ。いくら性交してもいいが、しなくてもいい。どっちでもいい。遣りたくなれば遣ればいい。やる相手がいなければ、オナニーをすればいい。男を飼うのも、女を買うのも、どちらでもいい。いまぼくがほしいのは、


若草のような君のながい髪の毛。
抱擁する君の肉体。


すべてが有機的にはじけるROCK


サウンド・シャワーをあびながら
ぼくは君に挿入する 


射精される数億のグレゴール・ザムザ 発疹


             2004・10・31
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