夢が虫食いにされていた/真島正人
度か
たたかれ
あけようとすると
自然に開いた
そこには
空白がいた
※
水槽から急に
顔を出した気分
※
空白は
手のひらに
「推測」を乗せ
「推測」は、居心地が悪そうに
幾度も
空白の手から
零れ落ちた
零れ落ちた「推測」は
形がないので
零れ落ちても
床を汚さず
気がつくとまた
空白の
手のひらにいる
「なんですか?」
と問いかけると空白は
空気がうまく吸えなくて
すぅーっつ、っう
という音を上げた
少しだけ、同情したく
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