鏡/
朧月
鏡をみると母だった
あれほど拒否していた
母の部分が顔にあった
どんなに顔をぬぐっても
私は確実に母になるのだろう
父は知らないけど
知らない父の今も
鏡にうつっている気がして
そっと頬に触れた
やや疲れた朝に
覗いた鏡に 映った両親
やっぱり ひとりじゃ生きられない
少し背を伸ばして部屋を出る
いつか言い訳するために
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