「コンセントガール」/ベンジャミン
が感じる
冬の匂いを感じる
現実がある
振り返るとコンセントガールが微笑んでいた
彼女の後ろに敷き詰められたコンセントは無い
「僕は失くした現実を取り戻したの?」と聞くと
「そうとも言えますし、違うとも言えます。」と
彼女は笑顔でこたえてくれた
僕は何だか嬉しくなって大きく息を吸い込んだ
「まだ一歩ですから・・・」
そう聞こえたような気がして
もう一度彼女のほうを見たけれど
彼女はどこにもいなかった
ゆっくりと公園を歩きながら
いろいろなことを感じたいと思った
そしてポケットからメモ帳を取り出して
詩を書いてみようと思った
もちろんタイトルは「コンセントガール」だ
いったい誰なのかはわからないけれど
きっと僕みたいな人を助けてくれる人に違いない(かもしれない)
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