「燃えるいのち」/ベンジャミン
 
闇に明かりを灯すには
わたしは酷く弱いけれど

今日と明日をわたる頃
わたしは静かに燃え上がり
そして朝日が昇る頃
わたしの明日は確かになってゆく

弱いいのちはけれども強く
意志ある限りの炎となって
赤い赤い流れに時間をゆだね
力無く横たわる身体を
突き動かそうとするのです

それはすべて
過去という残像を
ただの灰としないため

まだくすぶっている
真っ直ぐな情熱を
降り注ぐ光の糸の
その先端につなげて

今までの自分を
ただの灰としないため

炭火のようないのちでも
未来の風をうけて燃え上がるのです

それを信じないで
わたしは進むことができないほど
弱い弱いいのちだけれど

信じる限りの炎は強く
まだ見えない未来を

赤く赤く照らしています


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