雪の舞う道/
朧月
満天のような雪の舞いに
魅せられてひとり
またひとりみあげてる
夜のはじまりのとき
雪は
意志をもって降るのです
挑むようにわたしたちを
飲み込もうとする
生まれた頃が懐かしく
なるような気温
それはわたしたちも
自然の種だから
揺るぎない心など
ありはしないと
風が頬を叩いてゆく
踏みしめた地の中にも
いるだろう命を想って
歩きだす
雪の舞う道を
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