絶対的片思いのセレナーデ的なもの/真山義一郎
 
君と歩く朝方の冬の道
気の遠くなる距離感
吹雪け

そして、凍死してしまえばいいんだ


自殺願望は甘いドーナツ
君を想うだけで
真ん中に空いた穴に
ダイブしたくなる

ゆっくりと眠るように
このうるさい国を抜け
クリスタルの船で
君を抱いて旅をするという
妄想

君が誰のことを想おうが
誰とセックスしようがいいんだ
俺は
めっちゃ久々に恋ができたというだけで
自己満足
寂しさからではなく
本気で好きになれたことの
自分勝手な満足

君はなんというか
めちゃお茶目なんだ
君は最初に付き合った彼女に似ている
彼女はディスコで知り合った男
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