鴻鵠へ/相差 遠波
 
ける事になる

ごめんね 無責任にさえずって
だってあんまり窮屈そうで・・・
私はあなたの大きな翼の影が蒼穹を横切る姿を
憧憬でもって見送るのが好きだから

私の羽は貧弱で
せいぜい電線の上に群れてお友達とお喋りするぐらい
あなたの翼はきっと強い
二つの足もしっかり持ったまま
きっと空を渡りきる

あなたが止まり木で休んでいる間に
燕雀がちょっとさえずったけど許してね

小雀の戯言だからどうか忘れてね
だけどずっと見ている燕雀たちが居たことは
ちょっとだけ
ちょっとだけでいいから覚えていてね

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