夜ぎらい/朧月
嫌いなことだけはっきり言える
なのにすきがわからない
私のすきはどこですか
朝日が当たっているところ
ほのかな温もり 愛ですか
ききたい君がいないので
私は空をあおぎます
夕日が赤い空になる
切れてる雲は 夢ですか
ききたい君がいないので
私は息をひとつ吐く
蒼いうちに 透明なうちに
捕まえるべきでした 空の蝶
星になっては届かない
月になっては手にあまる
幽霊みたいな木々の葉が
ゆらりゆらりと揺れている
いない君の場所だけが
ぽっかりあいて夜がくる
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