ひとり/
朧月
私の 両手の平だけの
大きさでいいのです
少しわけてください
星のあたたかさを
池にうつりこんだ私の
姿なんてみたくない
後ろ影でいいから
そっと押してください
昨日が終わって
今日も終わって
明日が終われば
夢に辿りつきますか
この雪が解ける頃
この木が咲く頃
人々の希望は
地下から芽生えますか
早く時が過ぎればいいと
両手を振るのに
あなたには見えなくて
空を切っておちました
戻る
編
削
Point
(3)