ひとり/朧月
 
私の 両手の平だけの
大きさでいいのです
少しわけてください
星のあたたかさを

池にうつりこんだ私の
姿なんてみたくない
後ろ影でいいから
そっと押してください

昨日が終わって
今日も終わって
明日が終われば
夢に辿りつきますか

この雪が解ける頃
この木が咲く頃
人々の希望は
地下から芽生えますか

早く時が過ぎればいいと
両手を振るのに
あなたには見えなくて
空を切っておちました


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