夜の悪事/
朧月
勇気の貯蔵庫は心の
一番奥にある
琥珀の飲み物のような深い香り
だれにもある良心もそこに眠る
欺きたくなるよな夜に
手の先から悪事をする
謝罪は果てまで遠いので
夢を先に食す
明日に旅立つ気持ちだけ
追い出して夜は続く
慈しむという文字は遥かな
祖母しかもってはいないだろう
この瞳が今しか映さないことに感謝する
永遠を期待しはしません
雪のよに今だけ
優しさを製造しながら
夜は続く
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