長編詩 成人の日に寄せて(抄)/salco
あそびましょう」へのノスタルジアは
無垢を失くした自分を振り返る夕景にこそ似つかわしい
多忙な小学生に眉間の皺は無く、それだけ1日は1年分も面白く
瞼がくっつくまでに楽しい事は何でも出来た
しかし親の仕事は大変なものだ
日々の食料と1年で窮屈になる服や靴の他
入浴・爪切り・耳掃除の手間に散髪代
玩具に書籍
自転車が3種類
学習机に学用品
体操着に給食費
誕生日やクリスマス
年々値上げの小遣いお年玉
家族旅行に修学旅行費
受験費用に交通費
入学金の次は授業料まで延々と捻出し続けるのだ
おまけに子供はすぐ感染して熱を出す、虫歯を作る、怪我はする
しかも乏しい
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