胸の隻影(六)/
信天翁
公園で草刈り機がうなっている
ひなびた街並みにただよう
ことし最終のくらしのにおいだ
草むらからかまきりも飛びだすだろう
病葉も枯れ葉もお供にされるだろう
地祇のたもとにいだかれもせずに
あゝ 互いに合掌しあっている
淡いひかりとこころぼそいかげとが
にびいろの四次元が拡がるなかで
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