/くゆら
 

期待はふくらむばっかり


もしかしたら


もしかして








届いた封筒





期待を




希望を




指先に込めて



ふうをきる



中に入っていた




みつおりの紙を




そっと開く




そこには




『落選』と書いてあった




印刷された すました字で




ハッキリと書かれいた





やっぱりな と口では言う



封筒が届く何日も前から印刷されて



わたしが期待に胸を膨らませていた



あの瞬間にも



もう答えは出ていた




馬鹿馬鹿しい




独学では限界があるのだろうか



漠然としかない人生の目標



気付けばまた一つ歳をとって



諦めるべきか



オトナシく大人の型に収まるべきか




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