ハイウェイ/番田 
 

灯火のような色を夕暮れのオレンジ色の無人の通りに見た
橋でもない影は 流れていく 時間なのだ
人と自分を比較しながらなんとなく思っていた どこかで
なびいていたのは黄色い 旗たちだった


車に塗り込まれたブランドたちと一緒に 出入りする
日々の時代の風が記憶の遠い彼方に浮かべられた
記憶に霞んだ灰色は 私だった どこかにいた
私は一つ そこで 何かを見た気がした


流れていく 通りのどこかで 風景のすべてを
多分 私は目に見たのだと思う 流れていく
高速のアスファルトを 車から
クラクションを鳴らされながら通り過ぎた
世界の伝わりのような 感覚を


私の中にある目に きっと 私は感じたのだ その
閉ざされた目に 存在しないものを感じたのだろう


そこで 私は多分 風景か 何かだった
私は きっと 馬鹿げていた 多分 それは
私自身に存在していたのだと思った
何なのかすら わからない 私は街を 流れた


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