空の片言(八)/
信天翁
骨のしびれと肉の痛みに
霊魂が戸惑う堤防の草むらで
空き瓶と空き缶が寄り添い
密談をしている
亀裂の入ったトルソと
染みの入った掛け軸の
葬儀と告別式の段取りについて
(なんのことはない)
ただ単に資源の分別回収のように
振りむければいいではないか
トルソはウラノスのもとに
掛け軸はポセイドンのふところに
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