生命線/ピッピ
生まれたばかりの魂は天高く
地に還るのを只管に待っているだけ
君はどのくらいの高度を征くのだろう
死にかけの魂が空を指さして笑っている
大地の重力に押し潰されながら
天国の近くで笑うのが一番似合っている
灰色の固い草原も頽廃的で爪垢のようだ
君の中指は世界で一番長い
そして世界で一番生命線が短い
金星がただ
地球の隣で音もなく爆発するくらいに
死んだ縫いぐるみを抱えながら
空を重ねれば透き通るような
君の体は朽ちていく
(地下鉄になんて、乗ってほしくない)
引き金の引き方を忘れ
茹だっていく冬の灯火
悔しいのを忘れたかい
ねえ、濁っていくんだ
土の色の方が似合うようになって
墓の色の方が似合うようになるんだ
擦り切れてしまいそうな生命線が
世界で一番綺麗だよ
擦り切れてしまいそうな生命線が
擦り切れてしまいそうな
生命が
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