当たり前のクリスマス/yumekyo
 
落ち着かない ざわめきばかりの都会(まち)に 
今年も また クリスマスがやってきた 
しけた ビル街の 四辻に出来た吹き溜まりから 
流れる イルミネージョン 眺めてひとつ 吐息する 
もう 10年も前の話
決まりごとを 盾に 震える人々を追い散らしてる 
鉄面皮の 役人どもには 本気で腹が立って 
走り出しては よじ登ってた 
1日に たった1杯の カップ麺で粘る毎日 
終わりの日は いつ頃来るのか 呆然とした僕に 
クリスマスリースを 握らせてくれた 
熱に溢れた 両手があった 
小さな 本当に小さな リースだったけど 
ひとりじゃないと 添えてくれたおかげで 
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