ごめんなさい/haniwa
駅に行けばどうにかなるって
遅刻しそうな人はそう考えていた
携帯電話を買えばどうにかなるって
孤独死しそうなお母さんはつぶやいた
僕はただ心をこめてごめんなさいといった
その音は 早く死ねとしか聞こえなかった
とおい国で君が僕を待っている
もう顔を思い出せない君をまだたまに夢で見る
雪降るちいさな田舎町の本屋で
君と僕は同じ本を立ち読みしていた
絶望感だよと白木屋で友人は叫んだ
この国のひとたちはみんなドMだ
絶望的で閉塞的なものを書けばいいんだと
好きでかいてるわけじゃない という反論しか浮かばなかった
かえり道
真夜中の公園で子供たちがサッカー
[次のページ]
戻る 編 削 Point(4)