バカボン/はだいろ
 
バカボンのパパと飲んだ
新橋のレール下のうなぎ屋で
41歳どうし
おれはだれのパパでもないから
バカボンのパパはおれのことを思い出そうにも
はじめから覚えていないらしかった
美人の奥さんをもつと大変なのだ
おれは美人に迫られているけれど
うなぎ犬のようにどっちつかずで
そのうちうなぎにも犬にもなれなくなってしまうだろう
バカボンのパパは
それでいいのだと言った
なんだか冬の星がしんみりとさみしかった





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