開花/森の猫
 
長い間
ふくらんだ 開花寸前の
蕾だったあたしは
Nの言霊で

開花した

言霊は身体をまとい
脳の奥まで
浸透して
いった

そして
音・・・

Nの声

声は直に耳から
脳に響く

響いて
響いて

しびれていく
あたし

開花してしまった
あたしは
止められない

真冬だというのに

あたしという
花が

はらはらと
散るまで・・・

止まらない
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