忘れ星/
朧月
ひと目星をみるために
今夜も出かけてゆくのです
雨がふってる空は濡れてはいない
窓のうちっかわには
平和があるというのに
こうして出かけるのです
まるで外にある宝物しか
受け付けないように
今日一日かけて
紡いでいた言葉を
すっかり洗いなおして
真っ白な吐息さえリセットさせたい
してはいけなかったことや
言ってはいけなかった言葉
忘れるために歩きます
忘れ星探して
だれもかれもが夢を外に求める
から庭先のジングルベルの
印はひかっている
ゆれている
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