忘れ星/朧月
 
ひと目星をみるために
今夜も出かけてゆくのです
雨がふってる空は濡れてはいない

窓のうちっかわには
平和があるというのに
こうして出かけるのです
まるで外にある宝物しか
受け付けないように

今日一日かけて
紡いでいた言葉を
すっかり洗いなおして
真っ白な吐息さえリセットさせたい

してはいけなかったことや
言ってはいけなかった言葉
忘れるために歩きます
忘れ星探して

だれもかれもが夢を外に求める
から庭先のジングルベルの
印はひかっている
ゆれている


戻る   Point(4)