悲しみよこんにちわ/寒雪
出会ったその時から
きみとぼくは
別れるのが当たり前で
目的地に向かう飛行機の中
引き返すことも出来ず
ただ
悲しみの待つ飛行場に着陸する時を
出来るだけ感じないように
ただ一心に愛し合った
少しでも抗うように
少しでも忘れるように
多くの喜びを
多くの楽しみを
二人の心を精一杯広げて
たくさん受け止めて
二人顔を見合わせると
たくさんの笑顔がそこに
時は誰を差別することもなく
ただ淡々と己の役割を果たす
やがて滑走路に着陸する
二人の乗った飛行機は
二人の関係を引き裂く
タラップを降り
ゲートを抜け
二人は別々の出口から
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