詩忘れ月の歌/小池房枝
あざやかにウグイス色のメジロたち山茶花ざわざわさざめかせてる
あれはねぇクリスマスでなく夜通しのおっちゃんたちの工事のぴかぴか
公園の薔薇の茂みで眠ってたダンボールの人 今日は寒かろ
背の高いメタセコイアがゆっくりと真っ直ぐ揺れてる三日月の夜風
薄雲が風にゆっくり動くので空そのものまで流されていった
眠りながら時々躓くことがある何処を歩いているのだろうか
バイオリンにドルフィンなんて誰がつけた?
ストラディバリウス海を渡った?
チューリップ今にもチュンと地中から言って来そうな緑のくちばし
今日のこの日差しにどこかで梅が咲く
[次のページ]
[グループ]
戻る 編 削 Point(4)