In My Bedroom/寒雪
 


ベッドの上で
布団にくるまっていると
やけに窓の外が遠く
手を伸ばすと少しだけ向こうに


ベッドの中で
惰眠をむさぼっていると
窓の外で
雨が降っても
雷が鳴っても
全く耳元には届かない


ステンレスの蝶々が飛んできても
パイナップルが頭上に降り注いでも
助けを求めて泣き叫ぶアラブ人の子供も
みんな遠いおとぎ話の世界


部屋の鍵をかけておけば
うるさい母親の小言も
聞こえなくていい


次の日
窓を開いて
そこにいつもあるはずの世界が
悪魔が微笑む地獄に取って代わっていても
それは
おれには関係ないことなのさ


今日もベッドで
ねこと一緒に温まるおれ

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